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オリンピック期間での札幌と東京の最高気温の違い



 ↑のやりとりを見て、実際のところどうなんだろう、気象庁のサイトには過去の気象データが置いてあり、利用しても良いようだ、という事で、素人ながらちょっとデータを見てみる事としました。最高気温、平均気温、最低気温とあるわけですが、多くの人が夏の暑さでイメージするのは最高気温だろう、という事で2015~2019年(5年分)の7月24日~8月9日の最高気温(17日×5年=85日分)、としました。

 まずは平均、東京は32.7℃、札幌は28.5℃で、その差は4.2℃でした。↑の返答にもある通りですね。ただ、平均は実感とはあまり一致しない事も多いだろう、という事で、2.5℃区切りで東京と札幌の日数を比べてみました。「札幌は北海道の中ではあまり涼しくない、涼しいのは道東だ」みたいな声もあるようなので、ついでに釧路のデータも調べてみました。

地点東京札幌釧路東京札幌釧路
25℃未満0日5日67日0.0%5.9%78.8%
25.0~27.4℃6日26日9日7.1%30.6%10.6%
27.5~29.9℃9日28日6日10.6%32.9%7.1%
30.0~32.4℃17日18日3日20.0%21.2%3.5%
32.5~35.0℃31日8日0日36.5%9.4%0.0%
35℃以上22日0日0日25.9%0.0%0.0%
合計85日85日85日100.0%100.0%100.0%
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オリンピック期間中最高気温のグラフ

 要点を箇条書きにすると

  • 猛暑日(最高気温35℃以上)になった日は東京では22日(25.9%)もあり、それに対して札幌は0日
  • 真夏日(最高気温30℃以上)で比べると東京は70日(82.9%)、札幌は26日(30.6%)。札幌の方が半分以下ではあるものの、ないわけではない
  • 釧路は真夏日すら3.5%、圧倒的涼しさ

 です。「猛暑日を避ける」が第一の目的であれば、札幌開催ははっきり効果がありますが、真夏日回避だと可能性は高まるもののあくまで「より起こりにくい」程度に留まる、という事のようです。釧路だったら気温的には文句なしですが、移動手段的にまあ無理なんでしょうね(笑)

 もうひとつ、それぞれの日の東京と札幌の最高気温の差を比べると

比較日数割合
札幌の方が暑い6日7.1%
札幌が0.0~2.4℃涼しい22日25.9%
札幌が2.5~4.9℃涼しい21日24.7%
札幌が5.0~7.4℃涼しい21日24.7%
札幌が7.5~9.9℃涼しい11日12.9%
札幌が10℃以上涼しい4日4.7%
合計85日100.0%
 こんな結果になりました。最高気温が2.5℃以内の差になるのが33%、約3分の1です。札幌への変更で多々なる負担をかけて、3分の1の可能性で特に変えた効果がない、となると、そんな変更やってられるか!と思う人もかなり出てきそうです。

 私個人としては札幌でした方が安全だと思いますが、札幌に変更しても東京とたいして変わらない事になる「可能性もある」のもまた事実です。安全と金を科学的に比べるなんて事はできませんし、あとは政治的判断でしょう。