雁屋哲・池上遼一による漫画「男大空」が、昨年から1巻/月ペースで復刻されていたのですが、ようやく最終巻が先週出ました。で、さっそく買って読んだのですが……な、なんだって〜!? こういうオチだとは……(あえて具体的には語らない)。同じペアによる「男組」と比べればちゃんと終わってはいるのですが、どうも読んでいてすっきりしないものが残りました。
旧日記ページにも書いた話ですが、雁屋作品には
暴力による支配 | 正義・反権力 | |
主人公の成長 | 獅子たちの荒野 | 男大空 |
完成した主人公 | 野望の王国 | 男組 |
という構図があるように思います。キャラクターの成長を描くというのは一般的に好まれる展開であり、そういう意味では「獅子たちの荒野」「男大空」はセオリー通りといえるのですが、雁屋氏のドロドロした作風(笑)を楽しむ上では「成長」はあまり望ましい要素ではないように私は感じます。
「人は、成長し、変わる? ンなわけあるかい! 三つ子の魂百までもじゃあ! 一度憎しみを持ったら、そいつが死ぬまで憎しみ続けて当然なんじゃ〜!!」これこそ、雁屋イズムというものでは(笑)。