先日、東北芸術工科大学の吉田正高氏がお亡くなりになられました。ネットでは自らのコレクションの紹介などをされており、
↑では、「よくここまで持ってるなあ……凄ぇ……」と思ったものです。こちらで紹介されている
先に紹介した『ザ・将軍』と並び、黎明期アダルトアニメ界の「マリアナ海溝」と言われる『竹取物語』☆ 「竹取物語」と聞いて「ああ高畑監督の…」と返す常人よりも、「東京スタジオってヤバいっすよね♡」と、しれっと答える狂人と仲良くなりたい★ pic.twitter.com/2GHcdTZhcu
— 吉田正高 (@yoshidamasataka) 2015年6月20日
「竹取物語」、私はなぜか「夢見る少女」のタイトルで売られていたVHSビデオを持っており、ちょっと前にデジタル化してました(テープは処分しちゃいました) エロシーンを抜いたものは
と、ニコニコ動画に上げられてますが、せっかくだから、追悼として(?)こちらの紹介記事を書いてみる事としました。
ビデオ映画業協会……ビデ倫ではないんですね。
安っぽいタイトルが出てきます。もうちょい何とかならんかったのでしょうか?
私は月の都の者でございます。遠い遠い昔、私も人間の世界で暮らした事がございました。それは、大和の国のさぬきの里に住む宮津丸というばばさまと二人暮らしの翁がこの竹林の一本の竹から、私を見つけたのでございます。わずかな人間世界とのふれあいでございましたが、そこでは多くの人たちとの出会いがありました。愛、偽り、喜び、悲しみ。そして別れ。↑この語りで、実写映像は合計2分半くらい続き……
エロアニメの黎明期は劇画調のものも多いのですが、本作品はまあそれなりにアニメ絵っぽい感じです。
「ばあさんや、わしらも子供が欲しいのう」「おじいさん、こればかりは天の授かりものだから……」この年齢では、今でも厳しいのではあるまいか? さすがに、昔の作品とはいえ、おじいさん・おばあさんの性交シーンはありません(笑)
翁は竹を取りに出かけたところ、光る竹を発見……って、そこにストレートに刃を入れるんかい!
全裸のかぐや姫発見……ですが、ここはあっさり話が進みます。エロアニメなんだから、かぐや姫の裸体をネッチリと描けばいいのに……
かぐや姫を発見した竹林からは、黄金が入った竹が発見され、翁の家は大金持ちとなりました。原作の通りの話です。
エロいかぐや姫は、行水の様子を……
のぞき軍団にのぞかれます。のぞきの話自体は、ちゃんと原作にもあるんですね。
五人の貴公子は、3人に省略されておりました。尺の都合かな?(笑)
3人との宴では、かぐや姫が服を脱ぎ……と思ったら、エロシーンはなし、ガックリです。
3人に対し、宝物を持ってきて下さい、というかぐや姫。持ってきた貴公子とエロシーンに入ろうかというと……
貴公子はすごすごと帰る事となります。怒り投げ捨てられた容器に……
残りの2人も同じパターンでしたが、最後のひとりはエロシーンがやや長めにありました。アニメ絵調のはずが、エロシーンになるとやや劇画調に……当時、アニメ絵調でエロをする、というのは真似するものが少なく、難しかったんですかねー。
かぐや姫は月に帰っていきました。
リキエンタープライズって、力道山の会社? エロアニメといったいどういう関係が……
通しで見ると、それなりに竹取物語のストーリーに従ってつくっている反面、実写映像で尺を稼いだり安っぽさも目立ちます。ストーリー上の部分は1枚絵中心であっさり流し、エロシーンだけしっかり作っていれば、それなりに(?)評価されたんじゃないのかなー、なんて思います。まあ30年くらい前の話ですし、それができてれば苦労はない、かな?